リストマーク 鉄道総研国立研究所引き込み線(1999年08月)

鉄道総研国立研究所引き込み線

 昔、1999年頃のこと、国立駅にあるアンティークショップへ良く行った。そのついでに、鉄道総研国立研究所の引き込み線を歩いたことがある。当時、JR中央線国立駅北側から高尾方面へと、1本の引き込み線路が通っていた。いかにも廃線然とした佇まいであったが、廃線では無い。鉄道総研国立研究所構内へ続く線路であった。

 訪れたのは1999年の夏だったが、線路は雑草に覆われ、中央線との分岐点もゲートで閉鎖されており、ほとんど使用されている痕跡は無かった。しかし、使おうと思えば、いつでも使用できる状態にはあった。その後、10年間が経過した。先般久しぶりに国立を訪れることがあり、懐かしさのあまり寄ってみたが、線路は見事に無くなっており、駐輪場と化していた。引き込み線は2004年に撤去されたそうである。中央線高架工事も行われており、分岐部分のゲートは完全に無くなっていた。

 この引き込み線は、住宅地の中を通っていた。軒先に触れんばかりの近さである。途中に位置する集合住宅では、階段がわざわざ線路を跨ぐように設置されていた。架線は、中央線分岐点から研究所構内ゲートまでは無く、ゲート内からは設置されている。訪問当時、研究所構内ゲート入口には、まるで門番のように、国鉄ED77形電気機関車が鎮座していた。その他、構内には古い車輌が数台、置かれているのがフェンス越しに見ることができた。

 この鉄道総研国立研究所は、当時としては都内で身近に見ることができる「廃線系」だった。もっとも現在は、完全に廃線跡となってしまったが・・・因みに場所は下記の通り。

鉄道総研国立研究所引き込み線(東京都国立市北2丁目5-1)
















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